用語集

SSTP Bottleで利用される独自の用語について解説します。

SSTP Bottleでは、普通に「伺か」や関連システムを楽しんでいるだけでは分からない、本来は開発者向けの用語についても、ときどき理解する必要があります。それらの開発者向けの単語についても簡単に触れます。

SSTPサーバ
SSTPを受信・理解して、さくらスクリプトを再生することができるアプリケーションです。代表的なSSTPサーバに「伺か」「CROW」「SSP」があります。また、SSTP Bottleが便利に利用できるように開発された専用SSTPサーバもあります。
もちろん、「SSTPサーバ」というのは、SSTP Bottle Clientの視点から見た名称です。通常は、ゴーストを起動するためのこれらのソフトウェアは、「ベースウェア」「伺か互換ソフト」などの一般名称で呼ばれています。
SSTP Bottle Clientと共に使うことができるSSTPサーバの一覧については、SSTPサーバの紹介とお勧め設定をご覧ください。
サーフィス
ゴーストの1枚の絵柄のことです。サーフィス番号0が、スコープh側(0側)の基本サーフィス、またサーフィス番号10が、スコープu側(1側)の基本サーフィスです(この2つは仕様)。
ほとんどのゴーストは、さまざまな表情の、さまざまなサーフィスを持っています。伝統的な「サーフィス番号1=照れ」「サーフィス番号2=驚き」といったサーフィス番号と表情の対応づけについては、クライアントがデフォルトの定型句として内蔵しています。
ただし、全てのゴーストがこの伝統的な分類に従っているわけではないので注意が必要です。ゴーストによっては、基本の0番と10番を除くと、全部50番以降のサーフィス番号しか定義されていない、といったものもあります。
スコープ
「どの吹き出しにセリフを表示するか」のことです。「スコープ0とスコープ1」「\h側と\u側」「sakura側とkero側」「さくら側とうにゅう側」「本体とkero」など、様々な別名・俗名で呼ばれますが、すべて同じ意味です。
伺か互換システムでは「スコープ0」と「スコープ1」の2つのスコープを利用するのが最も一般的であり、SSTP Bottleでも、この2つのスコープを利用して会話を作り出していきます。
FMO
Windowsの共有メモリの一種で、SSTPサーバアプリケーションが自分のゴースト名やハンドル情報などを記録しています。
ClientはFMOを通してSSTPサーバの存在や、起動しているゴーストの名前を確認します。
ちなみにFile Mapping Objectの略です。
詳細な仕様は http://sakura.mikage.to/objects.html を参照してください。
DirectSSTP
DirectSSTPは、Windows上で起動しているゴーストにSSTPを通信する手段の1つです。SSTP Bottle ClientはFMOを通じてゴーストの起動を確認し、DirectSSTPを利用してゴーストにSSTPリクエストを送信します。現在Windows上で公開されているSSTPサーバのほとんどはDirectSSTPに対応していますので、あまり気にする必要はありません。あまり古いソフトの場合対応していない場合があります。
SSTP
「伺か」(以前は違う名称でしたが)が提唱した、Sakura Script Transfer Protocol 、またはそのプロトコルを使って送信されたメッセージそのもののことを指します。当初Socket SSTPと呼ばれるネットワークプロトコルとして定義されましたが、Windowsのローカルマシン内での送受信には、FMOを利用して任意のプロセスと通信ができるDirectSSTPが適しています。
さくらスクリプト、Sakura Script
ゴーストの会話・表情・動作などを定義するためのマークアップ言語です。「\e」「\w9」といったタグを使って会話や動作を記述していきます。
詳細なさくらスクリプトの仕様は http://sakura.mikage.to/sakurascript.html にあります。
基本的にはゴースト開発者向けのものですが、SSTP Bottleではこれを使って会話を行っていくことになります。ただし使えるタグは非常に限られたものとなっています。
タグ
さくらスクリプトの要素で、「\e」「\w9」といった文字列が該当し、円記号で始まる文字列です。キャラクタのセリフ中に記入して、動作、ウェイトなどの指定を行います。
メタ文字列
さくらスクリプトの要素で、「%selfname」といった、%記号で始まる文字列です。キャラクタのセリフの一部として、SSTPサーバ受信時に別の文字列に置き換わる仕様になっています。ゴーストの多様化・多機能化・個性化に伴い、現在 ではほとんど使われない仕様になっています。
再送バッファ
受信したメッセージは、基本的にすぐにSSTPサーバに転送され、ゴーストが会話を始めるわけですが、SSTPサーバが別のセリフを喋っている途中だった場合や、SSTPサーバが見つからなかった場合などに、 この再送バッファ(一時メモリ)に記憶されていきます。 送信先のSSTPサーバが起動している限り、無事にSSTPサーバからOKが戻ってくるまで、何度でも再送バッファから、同じメッセージを再送しようとします。 残り件数はクライアントの送信ウィンドウ下部に表示されています。
ボトルを転送できない状態のまま長時間放置すると、時には数百件以上のボトルが再送バッファに溜まることがあります。このような場合、メニューの「未配送のボトルを 配送中止」を使って再送バッファを空にすることができます。
LUID
ロングユーザIDの略です。SSTP Bottleクライアントとボトルサーバが、接続の識別のために内部的に使用する文字列で、クライアントごとに個別の値となっています。
LUIDが存在しない場合には無制限に自動的に新規取得を試みますが、SSTP Bottleサーバに接続するための合い言葉のようなものですので、出来るだけ同じユーザは同じLUIDを使い続けるようにしてください。
複数同時起動
インストールしているゴーストを複数同時に起動することです。メモリなどを大量に消費するので、やや高度な使い方に含まれますが、複数起動することで、別のゴースト同士での会話が始まるなど、面白い一面もあります。
負荷の関係上、SSTPサーバは適切に選ぶことが必要です。
仮想起動
実際に起動していないが、すぐに起動することができるゴーストを、FMOに列挙することです。CROWでは「インストール済みゴーストをFMOに列挙する」、SSPでは「起動していないゴーストも起動しているように見せかける」などと表示されますが、このヘルプでは統一してこれらの機能を「ゴースト仮想起動」と表記します。